祈りと断食

御 言 葉

 イエスは言われた。「花婿が一緒にいるのに、婚礼の客は断食できるだろうか。花婿が一緒にいるかぎり、断食はできない。」

   マルコによる福音書 2:19


  イエス様が地上におられた当時、ユダヤの人たちは断食の実践を重んじていました。ただし、断食が守られたのは、断食自身のためというよりは、悔い改めのしるしとして守られていました。したがってそれは、悲しみのしるし、あるいは苦しみのしるしとして守られていました。イエス様御自身も断食を少なくとも否定はなさっていませんでしたが(マタイ 17:21)、それよりも今は祝いの時だと強調なさいます。

 花婿が既に来ているのに、婚礼の客が悲しみや苦しみの思いを外に表さなければならないのでしょうか。イエス様と共に救いは既に来ているのです。私たちは断食をするよりも、イエス様と共に神様に祈り求めるべきなのです。神様は祈りによって、私たちが神様との交わりに入るのを望んでおられます。イエス・キリストの御名によって神様に祈り求める声は必ず聞き届けられます。欠けのある人間の父親でさえ、子が求めるものを確かに与えるのですから、神様は私たちに、自身が願っているものよりも、もっともっとよいものを与えてくださるのです。

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