私が「神の子」なわけないでしょう?

メッセージ

 神の霊によって導かれる者は皆、神の子なのです。

   ローマの使徒への手紙 8:14


 パウロは教会に集う人たちへ「あなたがたは神の子とする霊を受けたのです」と記しました。私たちが神の子とされるのは、聖なる者、正しい者、寛容な者であることが求められる、気の重いことかもしれません。しかし、聖書の中では「神の子」とされた者こそ、小さく弱くされ、誘惑に悩まされました。正真正銘、神の子であったイエス様も、聖霊に満たされた直後、サタンのいる荒れ野に導かれ、誘惑を受けました。安全なエルサレムから離れ、危険な荒れ野で40日間も過ごしました。神の子とされた者は、同じように多くの誘惑や苦しみ、悩みや葛藤を受けています。実は小さく、弱く、誘惑に悩まされているあなたこそ、今「神の子とする霊」を受けている者なのです。この霊は、私たちに神様のことを「アッバ、父よ」と呼ばせます。アッバというのはパパとかお父ちゃんという意味で、小さく、弱く、無防備な幼児が呼ぶやり方です。自分の強さ、正しさがどこにあるのか分からなくなり、「パパ、ママ、助けて!」と無防備に叫ぶときのあなたこそ、神の子とされているのです。そして、苦しみの果てに十字架につけられたイエス様が、三日目に死から蘇る栄光を受けたように、私たちもキリストと共に苦しむとき、この方から永遠の命を受ける栄光を思い出すのです。

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