香油を注がれた主

御 言 葉

 はっきり言っておく。世界中どこでも、福音が宣べ伝えられる所では、この人のしたことも記念として語り伝えられるだろう。

      マルコによる福音書 14:9      


 イエス様が招かれて食事の席に着いていた時に、一人の女の人がいきなり入ってきて、高価なナルドの香油をイエス様の頭に注ぎました。300デナリオン以上(当時の労働者の一日分の賃金が1デナリオンです)もする油をすべてです。同席していたある人たちはこの行為を厳しくとがめました。ですが、イエス様は「この人はよいことをしたのだ」と逆にほめてくださいました。

 この行為こそまさにキリスト教なのです。私たちは救い主イエス様を内側に受け入れて、既に救われている存在です。罪深い私たちのためにこの方が十字架にお付になってくださったからこそ、既に救われているのです。心の底からイエス様のその愛の行為に動かされて、その愛に応えるために私たちもまた愛の行為を実践するのです。できるからする、できないからしない、イエス様に心打たれて、そのような考え方もできないような情熱に動かされて、私たちはよき業に励まざるを得ないのです。

  長いキリスト教の歴史において、真に善行と言われるほどのことをしてきた人たちはその情熱に動かされて実践し、そして当初はたいてい非常識なことをすると非難されていたという事実は、私たちにあらためてナルドの香油を思い起こさせてくれます。

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