神の真実

御 言 葉

 広場で尋ねてみよ、ひとりでもいるか、正義を行い、真実を求める者が。

    エレミヤ書 5:1


 私たちは神様に対して、嘘のない真実の信頼を寄せ、明るい将来を信じて力強く歩みたいと願っています。隣人に対しても、たとえどのような人であっても、人それぞれ神様がお造りになったのだからと信じて、嘘のない気持ちで大切に思いたいと願っています。しかし、現実はどうでしょう?心の中をよく見回すと、神様に背を向けて離れやすい気持ち、他人よりも自分のことを優先する気持ち、いえそれどころか、自分より弱い存在に接すると、その人を自分のために利用したい、ひどいことをしてやりたい、そのような気持ちさえ簡単に湧き出て来ることに気づき、慄然とします。自分だけでは、私たちは神様に対しても、隣人に対しても、真実であることは困難です。

 ですが、長い歴史において、人間の側はなかなかに真実であることは難しいのですが、神様は常に人間に対して真実でした。人間がどのような者であっても、人間に対する愛は嘘ではないほんものでした。預言者エレミヤは、当時の腐敗し混乱した世の中にあって、この神様の真実に結び付かなければ、私たち人間は神にも隣人にも真実であり得ないと訴え続けたのでした。そして、彼は救い主との新しい契約を予告します(エレミヤ31:31~34)。
 その独り子を十字架にかけた神様の真実、その真実な愛が人間の虚偽に打ち勝ち、イエス・キリストにとらえられた私たちを、真実ならしめずにはおかないのです。

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