暗がりの要素

御 言 葉

 しかし、イエスはお答えになった。「今は、止めないでほしい。正しいことをすべて行うのは、我々にふさわしいことです。」そこで、ヨハネはイエスの言われるとおりにした。

   マタイによる福音書 3:15      


 ヨハネがイエス様に洗礼を授ける記事は4つの福音書すべてに載せられています。つまり、それほど大切な記事だということです。旧約聖書の中で救い主が必ず来ると繰り返し預言されています。そして、その救い主が来る前に、道を整える者が登場することも預言されています。預言者を通して、主が来られる、その主が来られる前に道を整える者が来ると神が約束されているのです。イエス様とヨハネの登場によって神の約束が確かに果たされたのです。神の約束が果たされた、まことに大切なこのことを4つの福音書とも載せたのです。確かにイエス様は素晴らしい方ですから、その御言葉と業が福音書に記されていますが、私たちがそこから読むべき第一のことは、イエス様を通して神の約束が果たされているということなのです。神の約束は必ず果たされるのです。キリスト教が他の宗教と異なるところはまず、神の約束は必ず果たされると信じることなのです。私たちはこの私に対する神の約束は必ず成就すると信じています。ですが、弱い私たちはともすれば神への信頼がぐらつくことがあります。私たち常に明るい信仰の道を歩んでいるわけではありません。信仰の道には暗がりがいっぱいあるのです。しかし、ヨハネから洗礼を受けて私たちと同じ地平に立っていてくださるイエス様が、暗がりがありましても常に共に傍らを歩いてくださっています。

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