父から遣わされた方

御 言 葉

 父がわたしに成し遂げるようにお与えになった業、つまり、わたしが行っている業そのものが、父がわたしをお遣わしになったことを証ししている。

       ヨハネによる福音書  5:36


 

 モーセを通して神様から与えられた律法は大切な戒めです。それを守ってこそ真に人間らしく生きられます。しかし、イエス様がこの地上におられた当時、人々は神の意思は律法の中にすべて示されていると信じて、それを破るまい、踏み外すまいとして、戦々恐々として生きていました。律法学者たちは、人々のそれぞれの行為を、律法にかなった行為、かなわない行為というふうに聖書をこと細かに研究して決めていたのです。
 しかし、律法は神の御子イエス様しか完璧に守りきれません。この方はその生涯を通して守り切りました。しかも、この方は真の神であり真の人です。人として私たちと変わらない困難や悲しみに満ちた道をたどって守り切られたのです。その道の上には、弱い私たちのすべての問題も、私たちを苦しめる暗い力も横たわっています。この方が私たちの側に常にいて、歩いてくださるのです。私たちは信頼して従って行くだけでいいのです。ですが、これも辛い生き方です。私たちにはもともと神に背きやすい心を持っているのですから。だが、それでもそういう生き方の他に、この世界に平和を築き上げられる術はないのです。

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