希望の源(みなもと)

御 言 葉

我らの魂は主を待つ。主は我らの助け、我らの盾。

   詩編 33:20


 神様に造られたものの中で人間だけが時の流れを自覚し、未来を思い、計画を立てます。計画を立てて、これから起こることに自覚的に向かい合います。ですが、未来を意のままに処理できるわけではありません。しかし、それでも、必ず実現するとは限らないと知りながらも、将来に向けて計画を作ります。それが、本能のままに生きていてよい他の動物たちと異なる人間の宿命でしょう。人間はある事柄の成就を期待し、希望し、将来に向けて生きざるを得ません。私たちは希望を持って生きるのです。それは人間の本性に根ざしています。希望を持てなくなれば、生きる意味もなくなります。とすれば、根拠のある希望を持つにはどうしたらよいのでしょう。
 聖書は語ります。神はあのアブラハムの例にあるように、約束を確実に果たす方です。聖書は、イスラエルの民の歴史は実は神の約束の成就の歴史だと語ります。人間の力が新たな世界を造るのではない。神が造る。そして、人間は神から約束の言葉をいただいて、その言葉に後押しされて、小さな歩みしかできないと知りながらも、この地上において歩むのです。神から出る希望が私たちに歩むべき道を示し、歩む勇気を与えてくれるのです。

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