イエス様の結婚観

御 言 葉

 しかし、わたしは言っておく。みだらな思いで他人の妻を見る者はだれでも、既に心の中でその女を犯したのである。

   マタイによる福音書  5:28


 モーセが神様からいただいた十戒のうち第七戒は「あなたは姦淫してはならない」です。イエス様はあの山上の説教の中で、神様がモーセを通してお授けになった戒めを取り上げ、その戒めを一つ一つ取についてイエス様御自身のお考えを人々に語ります。律法とイエス様のお考えを対比させて語りますから、これを「対立命題」とも呼びます。律法の中では「姦淫するな」については、男性側に都合のよい条件が付いているのですが、一方イエス様のおっしゃることはまことに厳しいです。まるで結婚している人に対して、「あの人は美人だ」、「あの人はハンサムだ」そのようなことすら思ってはいけないかのようです。やはりイエス様は心の中の状態を重んじておられるのです。そのような思いは、他人の結婚関係を破壊することにつながるかもしれないから用心しなさいということなのです。結婚は本人同士以上のもの、神様の召しにより成立した聖なる領域に属するものですから、人間の都合で破壊されてはいけないのです。そして、イエス様はこれを単に私たちに命じておられるのではないのです。神様の戒めを完全に守ることが出来るのはイエス様お一人です。私たちは至らない者たちですが、どのようなことがあっても(離婚してしまったとしても)イエス様の許に踏み留まる限り、イエス様が導いてくださるのです。そこに戦いがあるでしょうが、そこにはまた真の自由な空気の通う男女関係が生じます。

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