いかに生くべきか

御 言 葉

ひたすらキリストの福音にふさわしい生活を送りなさい。                         フィリピの信徒への手紙   1:27


 イエス様の十字架と復活によって、神様の人間に対する救いの業が成し遂げられました。
 もう、私たち人間にはなすべきことは何一つ残っていないのでしょうか。いいえ、私個人を見つめましても、周りの世界を眺めましても、問題は山積しています。私も世界も救われている、幸福だなどとまった言えた状態ではありません。実は神様は、イエス様の十字架と復活の後でも世界の歴史を閉じようとはされませんでした。イエス様を通して成し遂げられた業に対して、人間の側からあげられる讃美と感謝の応答の声を聞くことなしに、この地上での時間を終わりにしようとはされなかったのです。この地上において、たとえ少数でも神の民が存在して、まだ神を知らない他の人々に代わって、「イエスは主である」と告白し続けることを神様は望まれたのです。救いは既に始まっていますが、完了はしていないのです。
 私たちキリスト者は必ず終わりの時が来ると信じています。それはまさしく光の世界です。ですから、私たちが生きている今の時代がたとえ暗闇に覆われているように見えましても、必ず朝が来るのが分かっていますから、昼間に生きているのと変わらないのです。私たちは夜の闇にまぎれて、もともと神様に造っていただいた人間にふさわしくない行為はしません。光に輝く昼間に歩くにふさわしい人間として、神様の愛に応えるために、自分にできるだけのことをしていくのです。

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